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第1号、2009年09月27日発行 目次
無断転載禁止。著作権は各著者にあります。
  1. 巻頭言:創刊の辞
  2. チャンスとチャレンジが並存する中国
  3. 「社区株式合作社」は"三農"問題の解決策になるだろうか
  4. 台湾の最新情報 −中国と接近する台湾経済−
  5. アジア諸国に進出している日系企業の最新情報
  6. ニュースの裏を読む(1) 「飲酒女性むち打ち6回の刑」と「浮気をしたら石打ちの刑」
  7. 編集後記


I. 巻頭言:創刊の辞 (印刷用pdf)
長谷川 啓之 Hasegawa Hiroyuki
アジア近代化研究所代表
日本大学名誉教授、経済学博士

 アジア近代化研究所(The Institute of Asian Modernization;IAM)は任意団体として1996年に設立されましたが、当初は主に海外活動を行うことを目的としたため、国内での活動はあまり活発ではありませんでした。そこで、内外での活動を並行して行いたいと考え、内外の優れた専門家の協力を得て、法人化を企図し、8月10日東京都からNPO法人として認可されました。この研究所の設立の目的はホームページ(http://www.npo-iam.jp)に詳しく表示しておりますので、是非ともご覧頂きたいと思います。
 さて、この研究所の設立を思い立ったのは、第1にアジアがいまや世界の中でも豊かな地域になりつつありますが、それはここ30〜40年間にわたって急速な経済発展を達成できたからです。それだけでは近代化したとはいえません。さらに民主化や人権尊重などが実現する必要があります。第2に、近年アジアが多くの人々の関心を呼び、特に日系企業のアジア進出が進む中で、アジアに駐在する人も増え、アジアに出かける旅行者も.なくありません。しかし、明治以後「脱亜入欧」が進んだせいか、個人も企業も多様なアジアに関する正確な知識を欠き、現地の人々とのコミュニケーションがなかなか思い通りに行かず、撤退する企業も少なくない、などの意見を聞くようになりました。日本とアジアとはいまなお近くて遠い国といわざるをえません。
 アジア諸国の経済を見ると、戦後しばらく、日本の輸出といえばアメリカ向け、が通り相場でした。いまや日本の輸出はアジア向けが中心に変わりました。10年前の1999年には日本の輸出は1位がアメリカで30.7%を占め、アジアは第1位の台湾ですらわずか6.9%、中国は5.6%、韓国5.5%、香港5.3%、シンガポール3.9%、タイ2.7%、でした。2008年になると、国別での1位は17.5%で相変わらずアメリカですが、中国が16.0%でアメリカとほとんど変わらなくなり、以下、韓国7.6%、台湾5.9%、香港5.2%、タイ3.8%、シンガポール3.4%、などで、それぞれ比率が上がり、アメリカ依存から完全にアジア依存へと転換しました。
 日系企業の海外進出先も中国や東南アジア、最近ではインドまで拡大しつつあり、ほぼアジアが中心となりました。また日本からアジアへの観光客数を見ると2008年現在、中国、韓国、香港が上位3カ国を形成し、アジアからの旅行者数も80年代には100万人レベルでしたが、08年には645万人となり、ほぼ6倍に増加しました。特に、韓国、中国、台湾、香港などからの旅行者が多く、中国からの旅行者は年々急増し、07年には中国がアメリカからの観光客を始めて上回りました。
 こうして、いまやアジアを無視して日本の未来を語ることは出来ませんし、アジアから見ても、日本は重要な国に変わりがありません。経済的には完全に「脱欧入亜」の時代です。そこで、当研究所は微力ながら、アジアと日本との架け橋になることを目指し、一種のボランテイア活動を開始する次第です。なにとぞ、ご指導・ご支援のほどお願い致します。


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